僕が、携帯の操作を間違えて、誰に繋がってるだろ？って相手と話してみたら、
向うから『久しぶりだね』って聞こえたんだよね。初彼だった。
実際にはもう電話番号なんて知らないからありえないんだけど。
どっか田舎を僕は歩いてた。右手には田んぼが広がっていて、左手には森。
僕は、なぜか電話しながら、森に向かって歩いていた。
『あの時はごめんね』。初彼が僕に対して謝っていた。
僕は話せたのが嬉しくって最近の出来事をずっと話すのだけど、
向うは『ＨＰを見てるから知ってるよ』っていうんだよね。
森の中だから電波がなくなって、また電話するって僕が電話を切ったら目が覚めた。
悲しさとかそういうものは全くなくて、懐かしさだけが身をつつんだ。
朝のトイレの中で、温かい便座に座って考え込んじゃった。
かなり前の噂ではまだ男に恋してるって話しだったけど、
ゲイサイトは持ってないし、フォトメとかでもまったく見ない。
別れた当時の事をちょっとだけおもいだして、
そういえば僕等って正式な別れの言葉もなくって、
自然消滅だったんだなーって思う。
過去ってなんでこんなに美化されるんだろう・・・。
夢に見たって事は、まだ僕の中のどっかに初彼がいるってことなんだね。
けどね、過去は過去。
勝てそうもない人って僕の大切な人は言ったけど、
あなたの方が絶対に勝ってますよ。
今は、ほんの時々、元気なのかな〜？って思ってみたり、
就職活動したのかな〜？とか、そんな程度の存在。
だから、勝手に夢に出てこないでくださいよー。
あなたとの思い出も思い出の場所も、
確実にいろんな人によって塗り替えられてますよ。
第8話 十人十色(01/6/28)
第7話 ｉｆ(00/10/2)
第6話 結婚と夫婦(00/3/23)
第5話 恋に恋する(99/11/21)
第4話 TO DIE FOR(99/9/1)
第3話 COMFORTABLEな関係(99/4/17)
第2話 恋してます(99/1/18)
第1話 愛についての定義(98/12/27)
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